ストレスはすべて悪なのでしょうか?

一般的に、職場でのストレスはすべて悪いもの、ない方が良い。と考えられていますが、実はストレスは悪いものだけではありません。

私達は、ある程度ストレスがないとやる気がおきないと言われています。

例えば、入社してから10年、毎日何の変化もなく判で押したように同じ仕事をこなしている。

新人社員も入ってこず、全く変化のない人間関係や職場環境。

昇進昇級も一切ない。

何か新しいこと、仕事のやり方を改善しようと上司に提案しても、

「何もやらないで、このままでいい。」

と言われる。

そんなストレスのない状態ではたして、働く意欲ややる気が起こるでしょうか?

ストレスがないと生産性が下がる?

 

ストレスレベルによって生産性があがります

上の図は、横軸がストレスレベル、縦軸が仕事の生産性です。

なんと、ストレスレベルが低いとき、生産性が下がっています。

新人が入って、新しい人間関係が出来たり、責任ある仕事を任されるなどのストレス(刺激)があるから、仕事ができるのです。

では、ストレスは仕事なのだから、たくさんあればあるほど活き活きできるのかというと生産性もあがり活性化するのかというと、そうでもありません。

高すぎる・低すぎるストレスレベルに注意

ストレスレベルが極端に高すぎたり低すぎたりすると、生産性のグラフが下がっています。それは二つの悪いことが起きるからです。

ひとつめは、ストレスにより体の中にある自律神経のバランスが崩れ、ストレスホルモンという分ホルモンが分泌されます。

いわゆる自律神経失調状態です。

ここで、ストレスの原因をなくしたり、ストレス対策が出来れば良いのですが、さらにストレスが大きくなると・・・

人によっては、いらいらする、肩が凝る、なんだか元気がない、やる気が出ない、胃がキリキリ痛むなどの症状が現れることも。

ですが、ストレス対策をせずに、こんなことはよくあることなのだと見逃しているとストレスレベルがどんどん高くなります。

その結果、病気のリスクが高くなり、病気になっていまう事もあるのです。

様々な病気の原因の8割はストレスであると言われています。

高血圧~脳疾患・心臓病、胃潰瘍、うつ状態~うつ病など。

さらに、職場での思わぬ事故が起こることも。

ストレスマネジメントは最適なストレスレベルを保つこと

大事なのは、ストレスがない状態でも、高いストレスを抱えた状態でもなく、最適なストレスレベルを目指すことです。

たとえば、プロジェクトを任されることへの責任と誇り、期日までに仕上げる事へのプレッシャーとゴールに近づくにつれて感じる興奮なのがそれにあたります。

この状態にいるとき、私たちはエネルギッシュで、気分爽快で生産性も一番上がります。

ストレス=悪と決めつけずに、恐れずに、最適のストレスレベルで仕事をが出来る環境を作ること。

これがストレスに負けない、ストレスマネジメントです。